米朝首脳会談「中止」の衝撃(4・了)互いに「読み違え」の行方

平井久志
執筆者:平井久志 2018年5月25日
金正恩党委員長(左)とトランプ大統領――両者が対話の席につく日はいつに? (C)AFP=時事

 

 金桂冠(キム・ゲグァン)第1外務次官の指定した3つの問題点(2018年5月25日「米朝首脳会談『中止』の衝撃(2)北朝鮮『5月16日』の豹変」参照)は、米朝間の深刻な対立点であった。こうした中で、ドナルド・トランプ米大統領は5月17日、北朝鮮が非核化に応じれば、見返りに体制を保証する用意があり、非核化を拒めばさらなる圧力強化も辞さないという硬軟両様の発言をした。

トランプ大統領も「体制保証」を強調

 トランプ大統領は北朝鮮の反発を考慮して、「リビア方式」について「北朝鮮について検討する際の方式ではない」とした。さらに「金氏にとって最善の道は米国との合意だ」とし、非核化を実現すれば「金氏が国家を運営し、国は豊かになる」と語り、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の体制を保証するとした。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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