サウジアラビアの「次期皇太子」候補

執筆者:池内恵 2013年2月3日
エリア: 中東

 サウジアラビアでムクリン王子(元総合諜報庁長官)が、2月1日に、第2副首相に任命された。http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-21293192

 意外に日本では報じられていないようなので簡単に記しておく。サウジアラビアでは国王が首相を兼任し、皇太子が第1副首相に任命される慣例となっている。「皇太子の次」の第2副首相に任命されることは、国王が死去して皇太子が順当に国王に就任した場合、あるいは皇太子が死去した場合の、次期皇太子候補の筆頭と目されることになる。67歳というムクリンの年齢は、サウジアラビアの近年の皇太子候補としては若い。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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