「李在明vs.尹錫悦」に?――韓国大統領選挙最新事情(上)カギは20代の動向
2021年9月8日
来年3月9日投開票の韓国大統領選挙まで約半年となった。韓国マスコミは連日、大統領選立候補を目指す「潜龍」(潜在的大統領候補)たちの動きを報じ、韓国政治は文在寅(ムン・ジェイン)政権の次の権力を巡る選挙モードに入っている。
現時点での情勢は、与党「共に民主党」の公認候補では李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事がトップを走り、李洛淵(イ・ナギョン)元首相がこれを追う展開だ。一方、最大野党「国民の力」では尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長がトップを走っている。
結論を先に言えば、「李在明vs.尹錫悦」の保革対決になる可能性が高いが、そうならない「変数」も存在し、さらに、保革対決をどちらが制するかを巡っては予測が困難な状況だ。
半年後の韓国大統領選挙をめぐる現状を報告する。
「スイング州」忠清道で李在明氏がスタートダッシュ
与党「共に民主党」の公認候補を決定する、予備選の巡回投票が始まった。9月4日には大田・忠清南道、同5日には世宗・忠清北道で行われた。
忠清道地域は、政治的には保守にも進歩にも色分けされておらず、ある意味で、韓国民全体の政治意識を測るバロメーターのような存在だ。米大統領選で民主党と共和党が拮抗し、その年の大統領選挙の勝敗を左右する州を「スイング州」というが、韓国の「スイング州」が忠清道になる。「共に民主党」はそこから予備選レースを始めた。今後の他の地方の予備選にも大きな影響を与えるだけに注目を集めた。
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