与党「共に民主党」の大統領候補に選出された李在明氏だが、市長時代の背任疑惑もあってか、支持は伸び悩む (C)AFP=時事

 来年3月9日に投開票が行われる韓国大統領選挙の構図が決まった。与党「共に民主党」は既に10月10日に、李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事を候補に決定した。最大野党「国民の力」は11月5日に党大会を開き、尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長を候補に選出した。

 現時点ではさらに、中道「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)代表、左派政党「正義党」の沈相奵(シム・サンジョン)元代表、新党「新しい波」の金東兗(キム・ドンヨン)元副首相の計5人が大統領選挙への立候補を表明している。だが実際には、進歩の李在明候補と保守の尹錫悦候補による熾烈な保革対決になるとみられている。

尹錫悦候補の前にそびえる「民心の壁」

「国民の力」は11月5日の党大会で尹錫悦氏を大統領候補に選出したが、尹氏の圧勝ではなかった。同党の候補者選びは、最後に残った4人が党員投票50%、世論調査50%の結果で公認候補を決める方式であった。

 党員投票では尹錫悦氏が21万34票(57.77%)を獲得し、2位の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏の12万6519票(34.80%)を22.97ポイント差で圧勝した。党員投票の投票率は63.89%で、2011年以来の最高を記録した。

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