経済の頭で考えたこと
経済の頭で考えたこと(62)

ロウハニ大統領は「イラン保守強硬派」を抑え込めるか

田中直毅
執筆者:田中直毅 2013年10月30日
エリア: 中東 北米

 10月15、16日の両日にわたってイランとP5(国連安保理常任理事国の米、英、仏、中、露の5カ国)+1(独)の核協議がジュネーブでなされた。

 イランで保守穏健派のロウハニ大統領が6月に選出されて以降、米国との間での対話の兆しが広がった。9月にはロウハニ大統領はオバマ大統領と電話協議を行ない、イランに対する経済制裁の解除を直接の議題とした核協議の進展に関して大いに期待する旨を述べるまでになっていた。そして引き続いて11月7、8日にはジュネーブで核協議の再開が予定されている。イラン・イスラム革命以来34年間に亘って対立してきたイランと米国との国家間関係に歴史的変化が訪れるとの見方も浮上した。

 

5つの要件が絡む連立方程式

 その背景には、シリア情勢の扱いで失点を重ね、米外交の混迷の直接の責任者とされるオバマ大統領も、中東政策の再構築は喫緊の課題であるところから、大きな構図を描きたいところだろうという推測もある。しかし従来から、中東においてはグランド・バーゲン(巨大な取引)の枠組みが必要不可欠とされてきた。それは次の5点にわたる連立方程式の同時解を求めることに相当しよう。米国とイランとの関係の再構築に当っても、当然のことながらこの視点からの点検が行なわれることになる。

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執筆者プロフィール
田中直毅
田中直毅 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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