経済の頭で考えたこと (62)

ロウハニ大統領は「イラン保守強硬派」を抑え込めるか

 10月15、16日の両日にわたってイランとP5(国連安保理常任理事国の米、英、仏、中、露の5カ国)+1(独)の核協議がジュネーブでなされた。

 イランで保守穏健派のロウハニ大統領が6月に選出されて以降、米国との間での対話の兆しが広がった。9月にはロウハニ大統領はオバマ大統領と電話協議を行ない、イランに対する経済制裁の解除を直接の議題とした核協議の進展に関して大いに期待する旨を述べるまでになっていた。そして引き続いて11月7、8日にはジュネーブで核協議の再開が予定されている。イラン・イスラム革命以来34年間に亘って対立してきたイランと米国との国家間関係に歴史的変化が訪れるとの見方も浮上した。

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執筆者プロフィール
田中直毅(たなかなおき) 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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