「恋愛市場」と「結婚市場」で異なる市場原理

執筆者:藤沢数希 2014年3月15日
タグ: 日本

 前回、主に生物学的な観点から「ヒト」の配偶システムとは本来どういったものかを考えた。 いま我々が当たり前に思っている、民主主義も法治も食料や便利な科学技術に溢れた社会も、数万年以上もある人類の歴史のなかでは、ごく最近現れた非常に特異なものでしかない。よって、ヒトの本能は、長らく続いたサバンナの狩猟採集時代に進化を通して作られている。我々現代社会の人間も、石器時代の人間も、心の動きに関してはほとんど変わらず、石器時代の子供を現代社会に連れて来れば、おそらく、ふつうの子供として成長し、現代人と同じように成人していくはずなのである。

カテゴリ: カルチャー
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
藤沢数希(ふじさわかずき) 理論物理学、コンピューター・シミュレーションの分野で博士号取得。欧米の研究機関で研究職に就いた後、外資系投資銀行に転身。以後、マーケットの定量分析、経済予測、トレーディング業務などに従事。また、高度なリスク・マネジメントの技法を恋愛に応用した『恋愛工学』の第一人者でもある。月間100万PVの人気ブログ『金融日記』の管理人。著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』(ダイヤモンド社)『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』(同)『「反原発」の不都合な真実』(新潮社)『外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々』(ダイヤモンド社)など。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top