東アジア「合従連衡」の行方(上)「北」と「中国」の冷却

平井久志
執筆者:平井久志 2014年8月12日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
 7月3日、ソウルの青瓦台(大統領府)で行われた首脳会談を前に、中国の習近平国家主席(左)と握手する韓国の朴槿恵大統領 (C)AFP=時事
7月3日、ソウルの青瓦台(大統領府)で行われた首脳会談を前に、中国の習近平国家主席(左)と握手する韓国の朴槿恵大統領 (C)AFP=時事

 中国の習近平国家主席は7月3、4日の両日、韓国を訪問し、朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談した。中国の最高指導者が北朝鮮を訪問せずに韓国を訪問したのは初めてだ。

 一方で、日本政府は7月3日に関係閣僚会議で、北朝鮮が拉致問題の再調査を行うことを受け独自制裁の一部解除の方針を決め、4日の閣議でこれを決定した。

 中韓の接近と、日朝の交渉進展という、従来の同盟関係や冷戦構造の枠組みでは考え難いことが同時進行している。

 日本の一部メディアは拉致問題と関連し、安倍晋三首相の訪朝の可能性をしきりに報じている。それが事実とすれば、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が最初に会談する外国元首は習近平主席でなく、安倍首相となる可能性がある。従来の価値観であれば、東アジアの最高指導者の最初の会談は習近平主席と金正恩第1書記、安倍首相と朴槿恵大統領ということだろうが、習近平主席と朴槿恵大統領、安倍首相と金正恩第1書記というパートナー・チェンジにまで進むのだろうか。

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執筆者プロフィール
平井久志
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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