「内憂内患」の習近平政権 (上)「石油」「鉄道」「金融」での激しい局地戦

執筆者:高村悟 2014年8月14日
エリア: アジア
 国家主席といえどもすべてを完全にコントロールできているわけではない (C)EPA=時事
国家主席といえどもすべてを完全にコントロールできているわけではない (C)EPA=時事

 中国の習近平政権が様々な「内なる敵」との戦いに揺らいでいる。周永康前政治局常務委員ら相次ぐ“政敵”の摘発で権力基盤は強化されているとの見方があるが、戦いはむしろこれから本格化する。敵とは、石油、鉄道、金融など自己利益追求に走る国有セクターと、共産党の軍隊でありながら「国家内国家」のような暴走を始めた人民解放軍だ。さらに、中国の最も深い内陸部である新疆ウイグル自治区では、弾圧に抵抗するウイグル族と泥沼の戦いに突入している。

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