饗宴外交の舞台裏
饗宴外交の舞台裏(196)

「パール判事」まで持ち出したインド新首相「来日5日間」の濃密度

西川恵
執筆者:西川恵 2014年9月16日
 きちんと正座もして…… (C)AFP=時事
きちんと正座もして…… (C)AFP=時事

「まるで長く待った逢瀬の約束を見せびらかす恋人同士のようだ。インドのモディ首相が先週『安倍首相に会うことを心待ちにしている』とツイートすると、安倍首相は『あなたが京都に着くのが待ち遠しい』と応じた」と英紙『フィナンシャル・タイムズ』(9月1日付)は書いた。

 ナレンドラ・ モディ首相が8月30日から9月3日までの5日間、公賓として訪日し、安倍晋三首相は内閣改造や「防災の日」の多忙にもかかわらず、文字通り恋人のように寄り添った。

 8月30日午後、関西空港に到着したモディ首相はそのまま京都迎賓館に向かった。安倍首相の出迎えを受けると、抱きついて懐かしさを表した。モディ首相はグジャラート州首相の時代に2度訪日し、1度は現役だった安倍首相と面会、もう1回は野党時代の安倍氏と会っている。加えて2人はお互い のツイッターのフォロワーだ。

 日印協会理事長の平林博・元駐インド大使は「共に保守主義で、民族的価値を重んじ、経済重視という点で2人のケミストリー(相性)はピッタリ合っています」と語る。2人は迎賓館内の日本庭園を散策し、日印各10人だけの限定された非公式夕食会をもった。

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執筆者プロフィール
西川恵
西川恵 毎日新聞客員編集委員。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、論説委員を経て、今年3月まで専門編集委員。著書に『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、本誌連載から生れた『ワインと外交』(新潮新書)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。本誌連載に加筆した最新刊『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)が発売中。
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