「機能性表示食品」に気をつけろ:米「サプリ論争」からの考察

大西睦子

 現在、私たちの生活にはサプリメント(栄養補助食品)が溢れています。スーパー、コンビニでもネット通販でも、いつでも誰でも手軽に手に入れられます。種類も豊富で、それぞれ様々な効能が謳われています。中には毎日複数のサプリメントを摂取する人も少なくありません。

 しかし、それらのサプリメントは本当に健康に有効なのでしょうか。そもそも安全なのでしょうか。

 そうした問題について、米国ではここ数年、様々な議論が行われ、研究も進められています。そしてそれらは、日本にも多大な影響を与えています。

 折しも日本では4月1日、健康にどのような効果があるかを食品に表示しやすくなる「機能性表示食品」という新しい制度がスタートしました。米国での議論を辿りながら、この新制度について考えてみます。

 

「お金の無駄遣い」

「Enough Is Enough: Stop Wasting Money on Vitamin and Mineral Supplements(もう十分なのでいい加減にして下さい。ビタミンやミネラルのサプリメントにお金の無駄遣いをするのはやめましょう)」という米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者らによる論文が、2013年に米国内科学会誌『Annals of Internal Medicine:AIM』に掲載されました。同誌は国際的にも非常に評価が高く、影響力のある医学雑誌です。

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執筆者プロフィール
大西睦子
大西睦子 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月から2013年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)。『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)などがある。
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