クリントン氏に挑む「無所属上院議員」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2015年5月29日
エリア: 北米 中東

 日本ではあまり馴染みのない1人の政治家が、米民主党の大統領候補指名獲得争いに5月26日出馬を表明した。その政治家とは、2007年1月の上院議員就任以降、民主党系会派に所属してはいるが、無所属として議員活動を展開し、自らを「民主的社会主義者(Democratic socialist)」と位置付けている、カナダと国境を接する北東部バーモント州選出のバーニー・サンダース上院議員である。すでに4月にヒラリー・クリントン前国務長官が正式に出馬表明を行っているので、サンダース氏の正式出馬表明は、民主党の大統領候補指名獲得争いでは2人目となる。

 

クリントン氏の圧倒的優勢

 確かに、クリントン財団に対する外国からの献金問題や、国務長官在職中に私的メールアドレスを使用していた問題について、共和党がクリントン批判を強めていることを主要メディアは大きく報じている。だが、現在、民主党を支持する有権者の間では、クリントン氏が圧倒的優勢を維持している現実がある。マーチン・オマリー前メリーランド州知事やジム・ウェブ元上院議員(ヴァージニア州選出)、リンカン・チェイフィー前ロードアイランド州知事らが出馬を示唆しているが、彼らは有力候補としては見られていない。各種世論調査でも、圧倒的多数の民主党系有権者がクリントン氏を支持していることが次々に明らかになっている。『ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)』と『NBCニュース』が全米の有権者1000名を対象に今年4月26日から30日までの5日間、世論調査を実施している。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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