FIFA(国際サッカー連盟)会長のゼップ・ブラッター氏が6月2日、会長辞任を表明した。汚職容疑で副会長らが逮捕される異常事態の中で5月29日に会長選挙が行われ、ブラッター氏が5選を果たしたばかりだったが、わずか4日で辞任を決めた。巨大なビジネスに育ったFIFAワールドカップ(W杯)には、誘致や放映権を巡る利権が生まれ、ブラッター体制には常に金銭スキャンダルの影が付きまとってきた。遂にブラッター氏自身にも司直の手が伸びるとの見方が強いが、誰が新会長に選ばれたとしても、“ドン”が消え去った後のFIFAのカジ取りは一筋縄ではいきそうにない。

 

「カネをばら撒いているからだ」

 欧州のサッカーファンの間で、ブラッター氏ほど不人気な人はいない。欧州でFIFAの試合が行われる際、開会式などでブラッター氏が紹介されると、会場から一斉にブーイングが巻き起こるのだ。2006年のワールドカップ・ドイツ大会の時などはその典型で、組織委員長だった“カイザー(皇帝)”フランツ・ベッケンバウアー氏が大歓声で迎えられていたのとはまったく対照的だった。

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執筆者プロフィール
磯山友幸
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)などがある。
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