民主党で浮上する「バイデン待望論」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2015年8月9日
エリア: 北米

 最近、米主要メディアは、ジョー・バイデン副大統領が民主党大統領候補指名獲得争いへの出馬を真剣に検討し始めたと相次いで報じている。出馬を決断すれば3度目のホワイトハウス挑戦となるが、自らの出馬の可能性を否定したことはまだ1度もない。バイデン氏の側近らも、民主党指導層や民主党系の大口政治資金調達者らに接触する動きを見せている。

 バイデン氏の出馬検討の背景には、大きな2つの動きが影響しているものと考えられる。1つは、圧倒的有利な立場にあるヒラリー・クリントン前国務長官の、最近の各種世論調査における支持率の大幅低下である。有権者の間でクリントン氏の「好感度」が大幅に低下していることが明らかになり、とりわけ「誠実さ」や「信頼性」といった政治家にとり非常に重要な質問項目について、有権者の過半数を上回る支持を取り付けることができておらず、今後のクリントン氏の選挙キャンペーンに暗い影を投げかけている。

 

最新世論調査で「好感度」が大幅低下

『ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)』紙と『NBCニュース』が7月26日から30日までの5日間、全米の有権者1000人を対象に実施した最新世論調査結果が8月3日に公表された。それによると、民主党の大統領予備選挙に投票する有権者のうち59%がクリントン氏を支持するとしており、それに続くのが25%のバーニー・サンダース上院議員(無所属、バーモント州選出)、そしてジム・ウェブ元上院議員(ヴァージニア州選出)とマーチン・オマリー前メリーランド州知事の2人が3%で同率3位となっている。クリントン氏はサンダース氏を34ポイントも引き離しており、党内では圧倒的優位を築いている。また、党内での政治資金集めでも他候補を凌駕している。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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