東芝「出直し新体制」を操る「最高実力者」の危険な影響力

 粉飾決算で経営陣の解体的刷新を迫られた東芝。だが、9月下旬に発足する新体制はクビを捻りたくなる陣容だ。体質転換の旗頭になる新社長は、旧体制で会長を務め一度は自ら辞意を固めた室町正志(65)であり、11人中7人を社外から招く取締役会の議長には、畑違いも甚だしい資生堂相談役の前田新造(68)が就くと報じられている。

 一連のトップ人事を主導したのが、不祥事の背景にある歴代社長の内紛の“元凶”と名指しされている相談役の西室泰三(79)というのだから、東芝社内に一向に「出直しムード」が広がらないのも無理はない。目先の収益にこだわる短期的視点のリストラを繰り返す一方、官邸や経済産業省と一体になって国策事業の受注獲得に血道をあげる「エレキのゼネコン」へと化した昨今の東芝を作り上げたのは、他ならぬ5代前の社長、西室その人である。12月に傘寿を迎える老人とこの会社は心中するつもりなのか――。

 

西室の意向通り

「実は、ご本人は辞めると言っていたんですね。それで、私が東芝の相談役として絶対に辞めないでくれと。1人はリーダーシップを取る人がいなければ困るから、残る方がつらいかもしれないけれど、それをあなたに期待するということで残ってもらいました」

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