ミュンヘンに集った中東関係者
先月ミュンヘンで、日本の中東関係者が集まる会議に呼ばれて話をした。そこでは「ドバイでもイスタンブールでもなく、なぜミュンヘンで?」というのは、中東に関与していれば誰でもが答えが分かるけれども、つい口にしてしまう問いであった。答えは明快で、企業の重役や最先端の担当者が各地から集まり、官庁や大使館の幹部職員と顔を合わせる会議で、少しでもセキュリティ上の問題があってはならない。会議そのものが狙われるなどということはもちろん万が一にもあってはならないが、会議の期間中どころか数カ月も前に予定地で何か人目を引く事件があるだけでも参加者が激減し、会議が成り立たなくなる。安全を重視し、中東を拠点とする参加者の便を考えれば、ミュンヘンという選択は妥当なものだという意見が多かったのではないか。
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