饗宴外交の舞台裏
饗宴外交の舞台裏(209)

「難民出身」女性料理人が心を尽くしたローマ法王へのおもてなし

西川恵
執筆者:西川恵 2015年10月16日
エリア: 北米 ヨーロッパ

 ローマ法王フランシスコ(78)は9月22日から27日まで米国を初訪問し、ワシントン、ニューヨーク、フィラデルフィアの3都市で熱狂的な歓迎を受けた。ニューヨークでの滞在は中国の習近平国家主席の国賓での訪米と重なったが、米国のメディアも世論の関心も法王一色で、本来華やかなページェントであるべき習主席の国賓訪問も霞んだ。

 ローマ法王は外国を訪問しても、首脳外交では慣例の歓迎晩餐会のような華やかなイベントはもたれない。儀礼を排した食事の招待には時折応じるが、基本的には食事は宿泊先でとる。同席者も側近か、現地の教会関係者だけである。

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執筆者プロフィール
西川恵 毎日新聞客員編集委員。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、論説委員を経て、今年3月まで専門編集委員。著書に『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、本誌連載から生れた『ワインと外交』(新潮新書)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。本誌連載に加筆した最新刊『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、さらに『知られざる皇室外交』(角川書店)が発売中。
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