オランドは「シリア問題」解決へ「外交イニシアティブ」を握れるか

渡邊啓貴
執筆者:渡邊啓貴 2015年11月20日
エリア: ヨーロッパ 中東

 11月16日、オランド仏大統領は両院議員総会で「フランスは戦争状態にある」と断言し、国連安保理事会の招集を提案、来週米露を訪問し首脳会談を持つことを提案した。ロシアも取りこんだ国際連携で解決を図っていこうというオランド大統領の思惑は明瞭である。
 対テロの旗手として国際協力の第一線に立つことでプレゼンスを発揮したいというのがオランドの本音であろう。フランスはシリア攻撃の手を緩めないであろう。弱腰はテロに屈したということになるからである。しかし単独では攻撃を継続できない。有志連合の輪を広げ、その中でイニシアティブを発揮したい。とはいえロシアと米欧では、アサド政権に対する姿勢は異なる。オランド大統領の米露間の調整は奏功するであろうか。

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執筆者プロフィール
渡邊啓貴 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。1954年生れ。パリ第一大学大学院博士課程修了、パリ高等研究大学院・リヨン高等師範大学校客員教授、シグール研究センター(ジョージ・ワシントン大学)客員研究員、在仏日本大使館広報文化担当公使(2008-10)を経て現在に至る。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房)、『フランス現代史』(中公新書)、『ポスト帝国』(駿河台出版社)、『米欧同盟の協調と対立』『ヨーロッパ国際関係史』(ともに有斐閣)『シャルル・ドゴ-ル』(慶應義塾大学出版会)『フランス文化外交戦略に学ぶ』(大修館書店)『現代フランス 「栄光の時代」の終焉 欧州への活路』(岩波書店)など。
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