米大統領選「2人のキューバ系」共和党候補の「選挙戦略」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2015年12月8日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: 北米

 共和党の大統領候補指名獲得争いは、現時点で14人もの候補が乱立している状況にある。その中でキューバ系ヒスパニックである2人の上院議員が出馬している。1人は、共和党上院議員54名の中で最も保守色を鮮明にしており、オバマケア廃止をはじめとして「反オバマ」姿勢や、不法移民やシリア難民の受け入れ反対姿勢を明確にしているテキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員。そしてもう1人は、「激戦州」の1つフロリダ州選出であり、オバマ政権のキューバ・カストロ体制との国交正常化やイランとの核合意、対中東政策をはじめ一連のオバマ外交を厳しく批判し、「強い米国」を訴える上院外交委員会在籍のマルコ・ルビオ上院議員である。

 

キューバ系、茶会党勢力支援の共通点

 フロリダ州議会下院議長であったルビオ氏は、2010年のフロリダ州選出連邦上院議員選挙の共和党予備選挙に出馬し、現職のフロリダ州知事だった穏健派のチャーリー・クリスト氏に党予備選への出馬を断念させ、無所属でフロリダ州選出連邦上院議員選挙に出馬したクリスト氏を破って上院議員に当選した。2010年中間選挙は「ティーパーティー(茶会党)旋風」が吹き荒れた選挙であり、茶会党支援勢力の支持を受けて数多くの候補が当選を果たし、共和党が歴史的勝利を収めた。ルビオ氏はそうした政治状況下で当選している。上院議員は任期が6年間であり、ルビオ氏は2016年11月に改選期を迎えるが、フロリダ州法では上院議員選挙と大統領選挙への同時出馬を禁じているため、ルビオ氏は上院議員再選を断念し、共和党大統領候補指名獲得1本に絞って選挙キャンペーンを展開している。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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