米大統領候補「三つ巴の争い」で共和党が陥りかねない「悪夢」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2015年12月18日
カテゴリ: 国際 政治 社会
エリア: 北米

 12月上旬からニューヨーク、ワシントンに10日間余り滞在し、2016年米国大統領予備選挙及び本選挙の展望について民主党系、共和党系の関係者や元米国政府関係者、シンクタンクの米国政治の専門家、コンサルタント、あるいは、大統領予備選挙を担当しているメディア関係者らとの意見交換を重ねて帰国の途に就いた。民主党の大統領候補指名獲得争いはヒラリー・クリントン前国務長官の優勢が揺らがないため、ほとんどの意見交換では圧倒的に多くの時間が共和党について費やされた。とりわけ、共和党を支持している関係者との意見交換では、共和党による8年ぶりのホワイトハウス奪還に関する楽観的見方はほとんどなされず、反対に、現在の共和党の混乱ぶりに対する困惑や懸念が相次いでしめされた。

 

穏健派有力政治家らの不振

 筆者は半年前の6月上旬から中旬にかけてもニューヨーク、ワシントンで意見交換を重ねていたが、当時は出馬表明を行ったばかりのジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が各種世論調査で20%を上回る支持率を獲得して優勢に選挙キャンペーンを始動させていた。父、兄が大統領を務めたためにブッシュ家が築いてきた共和党内の主流派や経済界との強固なネットワークに支えられ、ブッシュ氏の政治資金集めも極めて順調に推移していた。その時点でブッシュ氏の「フロントランナー」としての地位は盤石に映っており、2016年大統領選挙はブッシュ氏とクリントン氏の直接対決になるとの見方が専門家の間でも支配的であった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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