2022年秋に予定される習近平「引退」を睨む権力闘争レースで、胡錦濤グループの有力若手とみられている陸昊・黒龍江省省長(党委員会副書記を兼任)の「失言」が波紋を広げている。
今月6日、全国人民代表大会(全人代)の記者会見の席上、「賃金未払いは一切ない」と発言したところ、地元の炭鉱労働者の怒りが爆発した。「陸昊はヌケヌケと嘘をついている」(中国語では「陸昊睜眼説瞎話」)といった横断幕を掲げた数千人規模のデモが、黒龍江省の炭鉱都市、双鴨山市で発生し、インターネット上でもデモの画像、映像が拡散。陸昊は、発言撤回に追い込まれ、賃金問題への対応を約束せざるをえなくなった。
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