深層レポート 日本の政治 (192)

「無党派層への恐怖」で同日選をあきらめた安倍首相

2016年4月27日
タグ: 安倍晋三 日本
エリア: アジア

 4月24日に投開票された衆院北海道5区と京都3区の補欠選挙のうち、京都については投票率が衆院補選史上最低(30.12%)だったことに象徴されるように、有権者の関心はきわめて低かった。自民党が不戦敗だったことも影響しており、結果がほぼ見えていたからだろう。このため今後の国政選挙や政局の行方を占う上での参考にはなりにくい。注目すべきは北海道5区における有権者の動きである。
 北海道5区補選では、自民党公認(公明、日本のこころを大切にする党推薦)の新人、和田義明氏が13万5842票を獲得して勝利した。これに対して、敗れた無所属(民進、共産、社民、生活各党推薦)の新人、池田真紀氏は12万3517票を獲得した。自民党公認候補が野党統一候補に1万2325票差で勝ったという構図である。この結果から2つの事実が読み取れる。

カテゴリ: 政治
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