トランプ氏の次なる重大課題は「女性有権者」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2016年5月6日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: 北米

 5月3日に実施された中西部のインディアナ州共和党予備選挙で、実業家兼テレビパーソナリティのドナルド・トランプ氏が得票率53.3%で圧勝した。その結果、トランプ氏と争っていた保守強硬派のテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)、穏健派のジョン・ケーシック・オハイオ州知事が相次ぎ指名獲得争いからの撤退を表明した。インディアナ州予備選挙終了後の各候補の獲得代議員数はトランプ氏1013名、クルーズ氏546名、ケーシック氏153名となり、共和党の大統領候補の指名獲得に必要な全代議員の過半数である1237名まで、トランプ氏はわずか224名となった。対抗馬2名が撤退を決断したことで、7月18日から21日まで4日間の日程でオハイオ州クリーブランドにおいて開催される共和党全国党大会でのトランプ氏の候補指名獲得が確実となった。

 クルーズ、ケーシック両氏は、指名獲得争いを全国党大会での決着に持ち込もうとして選挙協力を行い、インディアナ州予備選挙ではケーシック陣営がクルーズ陣営を支援することで合意に達していた。クルーズ氏は、インディアナ州予備選挙前にマイク・ペンス・インディアナ州知事の支持を獲得するなどして、トランプ阻止の「最後の砦」と位置付けていた同州予備選挙で勝利して巻き返しを図ろうとしていた。何しろクルーズ氏は、インディアナ州予備選挙を含む残り10州の予備選挙、党員集会で選出される代議員の98%を獲得しなければ、全国党大会前に指名獲得に必要な全代議員の過半数の1237名に達することは困難という瀬戸際まで追い込まれていたのである。だが結局、インディアナ州予備選挙での惨敗で、クルーズ氏はトランプ氏優位の展開に歯止めをかけることができず、これでクルーズ氏のホワイトハウスへの道は完全に閉ざされることとなった。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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