クリントンの「チャイナ・コネクション」(上)「力宝集団」総帥の流儀

執筆者:樋泉克夫 2016年8月24日
エリア: 北米 アジア
不正献金問題も再燃したが……(左奥はジョー・バイデン現副大統領)AFP=時事

 

 近年では稀にみる凡戦とも評されながらも、アメリカ大統領選挙は最終ゴールに向かって白熱化しているようだ。トランプ陣営に一時の勢いが感じられず、やはりクリントン有利に選挙戦が展開されていると伝えられるが、そこで俄かに注目を集めているのがヒラリー候補(というよりクリントン夫妻というべきだが)と中国との関係である。かりにヒラリー・クリントンがホワイトハウスの主となった場合、クリントン夫妻を抱え込んでいるであろう「チャイナ・コネクション」が動きだし、アメリカの中国政策に陰に陽に影響を与えることになるのではないかという懸念があることからだろう。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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