堕ちゆく世界の迷走
堕ちゆく世界の迷走(76)

中国経済の「アキレス腱」を照らすマネー市場の「反乱」

執筆者:青柳尚志 2017年1月6日
エリア: 北米 中国・台湾
不動産バブルも弾け、建設がストップしたままの高層マンション群。中国ではこうした「鬼城(ゴーストタウン)」が各地に存在する(C)時事

 

 中国の金融市場がおかしい。国外への資本流出が加速している。国内の債券市場は売りの嵐に見舞われている。米国株の上昇をしり目に中国株は元気がない。仮想通貨ビットコインの相場が急騰し、取引高も膨らんでいるが、その9割は中国勢といわれる。トランプ次期米大統領の登場で、米中は冷たい競合関係に入った。時ならぬマネー市場の乱は、中国側のアキレス腱をくっきりと照射している。

 

てんやわんやの中国金融市場

 10年物国債の利回りでみた中国の長期金利は、昨年末には3.4%近辺。2016年8月には2.6%程度だったから、長期金利は約0.8%上昇した。その間、米国の10年物国債の利回りも同じくらい上昇しているので、米国に引っ張られた金利上昇であることが分かる。米連邦準備制度理事会(FRB)が2016年12月に1年ぶりに政策金利を引き上げたので、米国の債券が売られ利回りが上昇したのは自然な動きである。対する中国は金融の引き締めなどしていない。

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