「インド最大州」を揺るがす前代未聞「骨肉の争い」

執筆者:緒方麻也 2017年1月17日
カテゴリ: 国際 政治
2012年、州首相に就任したばかりの息子アキレーシュ(左)と、現インド大統領のプラナブ・ムカジーが抱き合う右隣で見守る父ムラヤム。この頃から父子の関係は悪化し始める(C)AFP=時事

 

 インド北部・ウッタルプラデシュ(UP)州は、世界的な観光地タージ・マハルやヒンドゥー教の聖地ヴァラナシー、工業都市カンプールなどを擁し、2億人超の人口を抱えるインド最大の州である。しかも、イスラム教徒やカースト最下層の不可触民などが多数居住しており、貧困や汚職、社会正義の揺らぎなどがしばしば問題となってきた文字通りの「インドの縮図」だ。近年の州議会選挙では、中央の前政権党・国民会議派や、現中央与党のインド人民党(BJP)がいずれも安定多数を獲得できず、地域政党による政権交代が続いている。

 2月に州議会選を控えたそのUP州で、州与党・社会主義党(SP)内部の権力闘争がにわかに激化している。治安対策や他政党との合併、候補者名簿作成などを巡ってSPのムラヤム・シン・ヤダブ党首(77)と、その息子でUP州の首相(チーフ・ミニスター、県知事に相当)アキレーシュ・ヤダブ(43)の父子対立が決定的となり、ついに父親が息子の党籍をはく奪、息子がすかさず逆襲して父親を追放するという劇映画並みの展開を見せている。

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