憲法改正で「スルターン化」するトルコ・エルドアン大統領

池内恵
執筆者:池内恵 2017年1月26日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 中東

 1月21日に、トルコ議会(大国民議会:一院制、議席数550)は、大統領権限を強化する憲法改正案を可決した。賛成票は339票で、憲法改正の是非を国民投票に付すことを可能にする60%(330票)を超えた。4月初頭あるいは遅くとも第3週国民投票が行われる見込みだ。

 トルコは現行憲法上は議院内閣制であり、大統領職は議会で選出される儀礼的なものとされてきた。しかし2003年に首相に就任(AKP=公正発展党の政権自体はその前年に発足していた)して長期政権を敷いてきたエルドアンは、2014年に直接投票による選挙を導入して大統領に当選し、形式上は与党AKPの党籍を離脱したことにしながら、実質上は最高権力者として振舞ってきた。

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執筆者プロフィール
池内恵 東京大学先端科学技術研究センター准教授。1973年生れ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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