2つの「レッドライン」を越えた金正恩氏(上)保衛省犯行の「怪」と金元弘氏解任の「点と線」

昨年5月、第7回朝鮮労働党大会開催を祝う市民パレードを、金日成広場の壇上から見る金元弘氏(右)。金正恩氏の最側近のひとりだったが (c)時事
金正男(キム・ジョンナム)氏がマレーシアのクアラルンプールで暗殺されて約2週間が過ぎた。テレビのワイドショーを含め日本のメディアは連日、大騒ぎを続けているが(筆者もその1人かもしれないが)、長年、北朝鮮をウオッチしてきた者としては、今回の事件に何とも言えない失望感を抱いてしまう。
北朝鮮は特異な国ではあり、われわれは同意しがたいが、北朝鮮なりの論理があり、それは、それで、北朝鮮はそういう道を行くのか、と思わせるようなことも時々ある。

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