北朝鮮ミサイル「同時着弾」の意味(下)緊張緩和へ「あらゆる選択肢」を

伊藤俊幸
執筆者:伊藤俊幸 2017年3月15日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 北米 朝鮮半島 日本
3月6日、弾道ミサイルの発射を見守る金正恩朝鮮労働党委員長(左)[朝鮮労働党機関紙・労働新聞電子版より] (c)時事

 ここで米朝関係のこれまでの流れについて、簡単に振り返っておこう。

緊張と緩和を繰り返した米朝関係

 アメリカ政府は1979年以来、同国の法律に基づいて「テロ支援国家」を指定し、その国家に対しては輸出入規制などの経済制裁を課している。北朝鮮が指定されたのは1988年。83年のラングーン爆破テロや、87年の大韓航空機爆破事件がきっかけだった。

 北朝鮮は1985年に核拡散防止条約(NPT)に加盟したのだが、その裏でひそかに核兵器の開発に着手していた。1994年5月には黒鉛減速炉からの核燃料棒抜き取りに着手、これにアメリカは激怒し、クリントン大統領は北朝鮮の核関連施設に限定空爆を行う覚悟を固めたが、6月にカーター元大統領を訪朝させ、金日成(キム・イルソン)主席との会談で事態は一転鎮静化に向かい、10月には米朝枠組み合意が成立して最大の危機は回避された。

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執筆者プロフィール
伊藤俊幸 元海将、金沢工業大学虎ノ門大学院教授、キヤノングローバル戦略研究所客員研究員。1958年生まれ。防衛大学校機械工学科卒業、筑波大学大学院地域研究科修了。潜水艦はやしお艦長、在米国防衛駐在官、第二潜水隊司令、海幕広報室長、海幕情報課長、情報本部情報官、海幕指揮通信情報部長、第二術科学校長、統合幕僚学校長を経て、海上自衛隊呉地方総監を最後に2015年8月退官。
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