経済の頭で考えたこと
経済の頭で考えたこと(92)

北京の「大開幕式」でわかった「一帯一路」「AIIB」の五里霧中

田中直毅
執筆者:田中直毅 2017年5月31日
エリア: 中国・台湾 日本
国際会議でも「皇帝モデル」で振る舞う習近平国家主席 (c)AFP=時事

 

 5月14日の日曜日に、北京のオリンピック会場に設置された国際会議所で、一帯一路の国際会議の開幕式が行われた。当日の招待者としては各国首脳をはじめとした国家の代表団に加えて、内外のシンクタンクからも数十名が名を連ねた。私もその一員として3時間を超える開幕式を観察する機会があった。率直な感想を2つ述べる。

「皇帝モデル」

 第1は習近平国家主席が臨席する会議は全てそうであろうが、完全な「皇帝モデル」をとっていることだ。開幕式のスタートは9時が想定されていたようだが、会場に向かうホテルからのバスの最終出発時間は6時30分と申し渡されていた。私に割り当てられたホテルから会場までは30分程度とされていたが、当日は北京の中心部への車の乗り入れはすでに厳しく制限されていたので、予定より早く会場に到着した。会場の前列は各国首脳に、その後ろは60カ国以上の政府関係者が国ごとに区分けされたテーブル付の席に陣取ることになっていた。シンクタンクなどの非政府部門の人々は、その後ろの、テーブルのない席に勝手に着くという方式であった。会場で分かったことだが、この最後方の席から埋まっていったので、集合時間も政府部門と非政府部門で仕分けられていたのであろう。

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執筆者プロフィール
田中直毅 国際公共政策研究センター理事長。1945年生れ。国民経済研究協会主任研究員を経て、84年より本格的に評論活動を始める。専門は国際政治・経済。2007年4月から現職。政府審議会委員を多数歴任。著書に『最後の十年 日本経済の構想』(日本経済新聞社)、『マネーが止まった』(講談社)などがある。
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