ロンドン橋テロに対するメイ首相の演説:グローバル・ジハードは組織ではなく思想

池内恵
執筆者:池内恵 2017年6月4日
エリア: ヨーロッパ 中東
歴史に残る演説だった(『BBCニュース』画面より)

 

 英国ロンドンの中心部のロンドン橋付近で6月3日土曜日の夜10時頃、車が暴走して歩行者を轢いた上で、車から降りた3名の犯人たちが刀やナイフで通行人に襲いかかった。犯人たちは切りつけながら「これはアッラーのためだ」と口走ったという。警察によって銃殺された犯人たちを含め、7名が死亡した。

 3月22日のロンドン・ウェストミンスター橋・宮殿での轢殺・刺殺事件、5月22日のマンチェスターのコンサート会場での自爆に続き、英国で過去3カ月で3回の大人数を殺害するテロが実行されたことになる。2005年の7月7日と14日の地下鉄・バス爆破テロは、グローバル・ジハードの西欧での展開の初期のものだったが、その後英国は概ね大規模なテロを防いできた。しかし2017年に相次いで大規模なテロが発生することで、新たな対策を迫られそうだ。

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執筆者プロフィール
池内恵 東京大学先端科学技術研究センター准教授。1973年生れ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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