「倫理局長」も辞任! トランプ政権で進む米社会の「非倫理」「秩序混乱」

大西睦子
執筆者:大西睦子 2017年7月25日
エリア: 北米
政権主要幹部が次々辞任するが、どこ吹く風か……(C)AFP=時事

 

 1972年のウォーターゲート事件後、米議会によって設立された米政府倫理局。政府関係者による利益相反の回避をするため、各機関の倫理担当者と協力して政府で働く人の監視などをしています。7月6日、トランプ政権の利益相反に関する問題を繰り返し指摘してきたウォルター・ショーブ倫理局局長が、来年1月の任期満了を待たず、7月19日付で辞任する意向を表明し、同日辞任しました。

 ショーブ局長は、辞任に際してトランプ大統領に宛てた短い手紙に、「倫理局で働く人は、国民の信頼の下に成り立つという原則を守ること。私的な利益より、憲法、法律、そして倫理的原則に忠誠を払う必要がある」と記しました。ただ、『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』の取材に対し、「現在の状況を考えると、政府の倫理局で達成できることはそれほど多くない。局の最近の経験から、倫理プログラムを強化する必要があることが明らかになった。新しいポジションでは、そのような変化に対して自由に主張することができる」と、辞任はトランプ政権に強いられたわけではないと答えています。

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執筆者プロフィール
大西睦子 内科医師、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月から2013年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)。『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)などがある。
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