「北朝鮮制裁」はアメリカ外交の「勝利」なのか

鈴木一人
執筆者:鈴木一人 2017年8月16日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
8月5日、対北朝鮮制裁決議2371号を採択する国連安全保障理事会 (C)EPA=時事

 

 北朝鮮による7月4日(ニューヨーク時間では3日)と28日に行われたミサイル発射実験は大陸間弾道弾(ICBM)であると見られ、いよいよアメリカ本土に到達するミサイル技術を獲得し、脅威のレベルが一段高くなったことを受け、8月5日に国連安全保障理事会で新たな制裁決議である2371号が採択された。

 この決議に対しては中国やロシアも棄権せず賛成に回り、全会一致で採択された。北朝鮮に対して宥和的な態度を示し、より強い制裁には反対するとみられてきた中露が賛成したことは、トランプ米大統領とヘイリー国連大使の外交的努力の結果である。トランプ大統領も2度にわたり、15カ国が賛成して決議が採択されたことをツイートし、その外交的勝利を祝っている(1回目はメディアが報じていないという不満であり、2回目は国際社会が北朝鮮の脅威に気がついた、というややピント外れなツイートではあったが)。

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執筆者プロフィール
鈴木一人 すずき・かずと 北海道大学大学院法学研究科教授。1970年生まれ。1995年立命館大学修士課程修了、2000年英国サセックス大学院博士課程修了。筑波大学助教授を経て、2008年より現職。2013年12月から2015年7月まで国連安保理イラン制裁専門家パネルメンバーとして勤務。著書にPolicy Logics and Institutions of European Space Collaboration (Ashgate)、『宇宙開発と国際政治』(岩波書店、2012年サントリー学芸賞)、『EUの規制力』(日本経済評論社、共編)、『技術・環境・エネルギーの連動リスク』(岩波書店、編者)などがある。
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