「バノン解任」でも「トランプ政権」は「正常化」しない

渡部恒雄
解任されてしまったスティーブン・バノン米大統領首席戦略官(左)。トランプ大統領の“腹心”と言われていたが……。 (C)AFP=時事

 

 トランプ米政権の黒幕として悪名高かったスティーブン・バノン首席戦略官が事実上解任されたことが、大きな反響を呼んでいる。しかしそれがトランプ政権の今後について何を意味するのかは答えが出ていない。たとえば、バノン氏が巷間いわれているように、トランプ政権の中の対立する2つのグループ、「現状破壊派」と「現実派」のうちの前者の指導者で、かつトランプを陰で操る男、ということで割り切れるのであれば、今後のトランプ政権の方向性は、ジョン・ケリー首席補佐官やジェームズ・マティス国防長官らの現実派の主導のもとに正常化に動いていく、という希望が出てくるはずだ。しかし米国内の論調からは、現実派の立場からの明るい見通しというものはほとんど出てこない。なぜなのだろうか。

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執筆者プロフィール
渡部恒雄 わたなべ・つねお 笹川平和財団特任研究員。1963年生れ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』など。
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