中国は「人民解放軍」から見よ

執筆者:阿南友亮 2017年11月1日
エリア: アジア
「改革開放」の旗振り役を務める一方で、軍の実権を握り続けた鄧小平。そこに鄧の失敗があった (C)AFP=時事

 

 第19回党大会を終え、いよいよ「習近平1強体制」が固まってきた中国。「中華民族の偉大な復興」を掲げて大国化が進みつつあるものの、一方で、日本をはじめ周辺国との軋轢や不協和音も大きくなっている。単純に「友好」という言葉では御しきれなくなったこの国との関係を、今後どうしていけばいいのか。そのためには、中国をどんな国だと認識すればいいのか――。

 そんな問いに対し、「中国人民解放軍」に焦点を当てたヒントを提示しているのが、阿南友亮氏の近著『中国はなぜ軍拡を続けるのか』(新潮選書)である。

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