トランプ訪中「国賓を超える待遇」に込められた習近平「真の狙い」

樋泉克夫
執筆者:樋泉克夫 2017年11月13日
「故宮」では並んで座っていた(C)AFP=時事

 

 日本、韓国を経て11月8日に北京入りしたドナルド・トランプ米大統領を、習近平国家主席は「国賓を超える待遇」で出迎えた。

 習近平主席は、世界最強国家の予測不能な振る舞いを見せ続ける大統領を北京のど真ん中に位置する故宮で待ち受けた。この時、習近平主席夫妻が南側を向いて遠来の賓客の到着を待っていたとしたら、トランプ大統領はメラニア夫人を伴い否が応でも北に向かって歩き出さなければならない。

 古来中国では君主は南に向いて座を占め、臣下は北向きに伺候するように君臣関係が可視化されてきた。この伝統的なプロトコールに由るなら、こぢんまりした形ではあったものの、自らを上位に置こうとする習近平主席の“野望”が隠された歓迎式典だったようにも思える。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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