シェリフ・クアシは、2003年夏にファリッド・ベニエトゥーのもとに通った後、いったん姿を消した。酒と麻薬と女に溺れ、信仰を捨てたのである。しかし、改心したシェリフは、翌年秋から、再びファリッドのもとを訪れるようになった。
ユダヤ人商店襲撃計画
シェリフは、イスラム教について何ら知識を持っておらず、信者としては初心者に過ぎなかった。一方で、自堕落な状態から逃れようともがくシェリフの姿に、ファリッドは好印象を抱いた。厳格さを追い求めたかつての自分の姿に重ね見たのである。
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