「対ロシア追加制裁発動」を巡るトランプ政権「迷走」の背景
【ワシントン発】 2016年米国大統領選挙キャンペーン中に米ロ関係の改善を訴えていたドナルド・トランプ氏が大統領に就任してから、15カ月以上が経過した。だが、現在の米ロ関係は改善するどころか、むしろ、第2次世界大戦終結以降、最悪の状態にあるとワシントンに勤務して肌で実感させられる。
追加制裁発動を見送り
昨年8月、米議会はほぼ超党派で対ロシア制裁強化法である「制裁を通じた米国の敵対国対抗法(CAATSA)」を可決させた。トランプ大統領は同法案の成立に消極的であったが、大統領拒否権を行使しても、議会で3分の2以上の賛成で大統領拒否権が覆されることが必至であっため、同法案に渋々署名し、成立した。
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