米「イラン核合意」離脱で迫られる「EU」苦渋の舵取り

執筆者:花田吉隆 2018年5月29日
相次ぐ訪米でもトランプ大統領の説得に失敗した(C)EPA=時事

 

 核開発を巡り、洋の東西で情勢が緊迫化している中、ドナルド・トランプ大統領の「アメリカ・ファースト」攻勢に欧州諸国が対応を迫られている。

年間200億ユーロの貿易額

 欧州諸国にとって目下の問題は、米国が離脱した後のイラン核合意への対応だ。場合によっては今後、中東情勢が一層、緊迫化するかもしれず、そうなれば欧州は影響を一身に受ける。

 何と言っても、核合意は欧州が外交の知恵を絞って12年の年月をかけ、ようやく妥結にこぎつけた代物である。その内容は必ずしも完全ではなかったにせよ、あの時点でそれ以上を望むのは無理だった。合意達成後、EU(欧州連合)諸国とイランとの経済関係は緊密化し、今や貿易額は年間200億ユーロ(約2.6兆円)を超える。

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執筆者プロフィール
花田吉隆 元防衛大学校教授。1977年東京大学法学部卒業。同年外務省入省。在スイス大使館公使、在フランクフルト総領事、在東ティモール特命全権大使、防衛大学校教授などを歴任。
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