ローマ法王ベネディクト16世が、イタリア時間の2月28日午後8時をもって退位する。次期法王を選ぶコンクラーベは、3月中旬には開かれる見通しで、バチカン関係者やイタリアなどのマスコミは、早くも有力候補の話題で持ちきりだ。一方で、約600年ぶりの法王辞任のため、これに備えた法が整備されていないことがわかり、関係者を悩ませている。
「漁夫の指輪」と「鉛の印鑑」
バチカンの憲法ともいえる「教会法」では、第332条第2項で「ローマ法王が辞任する場合には、辞任が自由になされ、かつ正しく表明されなければ有効とならない」と、外部圧力によるものでないことを条件に辞任は認められると規定している。
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