「マリファナ合法化」の功罪――米コロラド大学は大人気だが

大西睦子
執筆者:大西睦子 2014年5月26日
エリア: 北米
 今年1月、全米初の娯楽用マリファナ店頭販売のニュースは米国でも大いに注目を集めた (C)EPA=時事
今年1月、全米初の娯楽用マリファナ店頭販売のニュースは米国でも大いに注目を集めた (C)EPA=時事

 日本では目下、人気ミュージシャン「CHAGE and ASKA」のASKA(56)が覚醒剤所持容疑で逮捕されたことで、薬物への関心が高まっているようです。これまでも芸能人などの薬物使用問題は度々クローズアップされてきましたが、米国では最近、別な視点でドラッグに対する関心が高まっています。それは「マリファナ(大麻)合法化」の動きです。

 今年のコロラド大学ボルダー校における州外からの入学志願者数が、昨年に比べて43%も増加した、というニュースが流れました。大学側は、「その原因は不明」としか言いませんが、多くの米国人は、娯楽用マリファナの合法化による効果と考えています。ただし、ほとんどの志願者は18-19歳ですから、21歳になるまでは、合法的にマリファナを購入することはできません。

 現在、米国の21州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)では、医療用のマリファナが合法化されています。医療用マリファナは、がんによる痛みや食欲低下、がんの治療による吐き気などの副作用、HIVやエイズのさまざまな症状の緩和以外にも、腰痛や慢性の痛みの緩和などにも処方されています。

執筆者プロフィール
大西睦子
大西睦子 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。1970年、愛知県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月からボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。2008年4月から2013年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度受賞。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に『カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側』(ダイヤモンド社)。『「カロリーゼロ」はかえって太る!』(講談社+α新書)。『健康でいたければ「それ」は食べるな』(朝日新聞出版)などがある。
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