「内憂内患」の習近平政権 (下)エネルギー戦略の要「ウイグル」の聖戦

 上海協力機構の各国首脳たち (C)AFP=時事
上海協力機構の各国首脳たち (C)AFP=時事

 8月に入って、新疆ウイグル自治区から現地情勢に関する情報が出てこなくなった。昨年来、同自治区だけでなく、北京、昆明など全国に広がったウイグル族の反政府闘争は、今や新疆ウイグルを舞台とする本格的な内乱に発展してきたとみるべきだろう。習近平政権にとって、ウイグル問題は中国の地理的分裂を現実化させかねない脅威になった。

 新疆ウイグル自治区の西部、ヤルカンドで7月28日に起きたウイグル族のグループによる警察署、地元共産党委員会への攻撃事件は、今や中国で最も敏感な問題になっている。

 新華社通信などの公式報道では、事件で一般市民37人が殺害され、犯行グループ59人も射殺された。だが、武装警察などを動員した中国当局によるウイグル族への報復攻撃で、「1000-3000人のウイグル人が虐殺された」との情報が現地から漏れ出ている。2009年7月、新疆ウイグルの区都、ウルムチで起きた争乱は、新華社発表では「197人 が死亡」、ウイグル族側の情報では「3000人が殺された」と言われているが、今回のヤルカンド争乱もそれに近い大規模なものだった可能性がある。

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