「内憂内患」の習近平政権 (下)エネルギー戦略の要「ウイグル」の聖戦

執筆者:高村悟 2014年8月21日
エリア: ヨーロッパ アジア
 上海協力機構の各国首脳たち (C)AFP=時事
上海協力機構の各国首脳たち (C)AFP=時事

 8月に入って、新疆ウイグル自治区から現地情勢に関する情報が出てこなくなった。昨年来、同自治区だけでなく、北京、昆明など全国に広がったウイグル族の反政府闘争は、今や新疆ウイグルを舞台とする本格的な内乱に発展してきたとみるべきだろう。習近平政権にとって、ウイグル問題は中国の地理的分裂を現実化させかねない脅威になった。

 新疆ウイグル自治区の西部、ヤルカンドで7月28日に起きたウイグル族のグループによる警察署、地元共産党委員会への攻撃事件は、今や中国で最も敏感な問題になっている。

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