介護士受け入れ「有力政治家」の言い分

出井康博
執筆者:出井康博 2009年9月号

「ヤマモトさん、今は夏ですねえ」 車椅子の老女の脇にしゃがんで、白地に緑のアクセントの入った制服を着たインドネシア人介護士、ワヒューディン君(二七)が、のんびりとした調子で話しかけている。「そうだね……」「ヤマモトさん、夏祭りには行きましたか」「若いころには行ったよ」「ワカイコロ?」「そう、若い頃はね……」「今でも、若いですよ」 そのひとことで、老女の顔がくしゃくしゃになった。「なあに! もう、しわくちゃだよ!」 老女が弾けるように笑った。立派にコミュニケーションが成立しているばかりか、ユーモアも通じている。

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執筆者プロフィール
出井康博 1965年岡山県生れ。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『THE NIKKEI WEEKLY』記者を経てフリージャーナリストに。月刊誌、週刊誌などで旺盛な執筆活動を行なう。主著に、政界の一大勢力となったグループの本質に迫った『松下政経塾とは何か』(新潮新書)、『年金夫婦の海外移住』(小学館)、『黒人に最も愛され、FBIに最も恐れられた日本人』(講談社+α文庫)、本誌連載に大幅加筆した『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『民主党代議士の作られ方』(新潮新書)、『襤褸(らんる)の旗 松下政経塾の研究』(飛鳥新社)。最新刊は『ルポ ニッポン絶望工場』(講談社+α新書)。
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