ぼたん雪が舞う1月のキエフを訪れた。前回来たのは、昨年4月のチェルノブイリ原発事故25周年シンポジウムに出席した時だから、9カ月ぶりである。ぱっと見た感じ、随分街が垢抜けた印象を受けた。
ドニエプル川を渡る橋のたもとは迂回路の工事が終わり、名物の大渋滞が随分緩和された。以前のキエフはキリル文字だらけで、世界で最もラテン文字の少ない街とも言えたが、幹線道路に英語の案内板が登場した。ボリスピリ国際空港には国際線新ターミナルが完成し、新たにもう一つのターミナル建設も進む。もともと、人口でも産業規模でも潜在力が大きい街だったが、ここに来て近代都市の風格を備えてきた。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン