「遊民経済学」への招待 (15)

若気の至りの海外カジノ経験談

執筆者:吉崎達彦 2015年10月17日
エリア: アジア

 ラスベガス、マカオ、ソウル、オークランド、シドニー。若い頃は海外でチャンスがあるたびに現地のカジノを訪ねたものである。
 忘れがたい記憶がある。会社の同僚5人で、「それだけ」を目的にして週末に訪ねたソウルのウォーカーヒルのカジノである。昼間は少しだけソウル市内観光をして、当時はまだ残っていた日本総督府を訪ねたりもした。が、一同、気分は上の空である。晩飯を食って、夜はホテルに戻って勝負。当時の為替レートは1円が7ウォンくらいであったと思う。1万ウォン(1500円くらい)のチップをじゃらじゃらさせながら、長いながい夜が始まった。

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執筆者プロフィール
吉崎達彦(よしざきたつひこ) 双日総合研究所チーフエコノミスト。1960年(昭和35年)富山市生まれ。一橋大学社会学部卒業後、1984年日商岩井(現双日)に入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員、経済同友会調査役などを経て現職。新聞・経済誌・週刊誌等への執筆の他、「サンデープロジェクト」等TVでも活躍。また、自身のホームページ「溜池通信」では、アメリカを中心に世界の政治経済について鋭く分析したレポートを配信中。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『1985年』(新潮新書)など、共著に『ヤバい日本経済』(東洋経済新報社)がある。
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