国際論壇レビュー
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実は四面楚歌「イスラム国」への「現実的な処方箋」

会田弘継

 パリ中心部の劇場や飲食店、郊外の競技場など6カ所で立て続けに起きた銃撃や爆発――。130人が死亡し、300人以上が負傷した。11月13日金曜。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出し、オランド大統領は直ちに非常事態を宣言。上下両院合同会議で演説し、「フランスは戦争状態にある」と言明した。【Discours du President de la Republique devant le Parlement reuni en Congres, 16 Nov. elysee.fr

 フランス空軍は「イスラム国」の「首都」とされる拠点ラッカを報復爆撃、大統領は米英独露など主要国首脳と次々と会談、IS包囲網構築に入った……。

 振り返ってみると、パリだけではない。前日12日にはレバノンの首都ベイルート郊外で同時に2件の自爆テロが起き、43人が死亡、200人以上が負傷。ここでも「イスラム国」が犯行声明を出した。シーア派を狙ったテロであった。バグダッドでも相前後してシーア派居住区で連続自爆テロがあった。10月末にはエジプト・シナイ半島でロシア旅客機が墜落、乗客乗員224人が死亡、「イスラム国」による爆破テロと断定された。10月10日にはトルコの首都アンカラ中心部で自爆テロが起き、100人以上が死亡している。

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執筆者プロフィール
会田弘継
会田弘継 青山学院大学地球社会共生学部教授、共同通信客員論説委員。1951年生れ。東京外国語大学英米科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。2015年4月より現職。著書に本誌連載をまとめた『追跡・アメリカの思想家たち』(新潮選書)、『戦争を始めるのは誰か』(講談社現代新書)、訳書にフランシス・フクヤマ『アメリカの終わり』(講談社)などがある。
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