逆回転する国際政治の象徴となった「壁」

池内恵
執筆者:池内恵 2016年11月27日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 中東

 『フォーサイト』ウェブサイトの右側に設けてもらっている「中東通信」の欄で、「世界の『壁』を中東から考える」と題して、断続的に中東各地に現れていく壁やフェンスや堀を、取り上げている。

 これは中東に限定された問題ではない。グローバル化の進展が極まる中で、逆説的に、各地で様々な壁が築かれるようになっている

 メキシコとの国境に壁を作れと叫んで聴衆を熱狂させ、リベラルな有識者の顰蹙を買ったトランプ候補が米大統領選挙で勝利したことで、グローバル化の進展が逆説的にもたらす「壁」は、現在の国際政治の支配的なシンボルとしての地位を確立したのではないか。

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執筆者プロフィール
池内恵 東京大学先端科学技術研究センター准教授。1973年生れ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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