マネーの魔術史
マネーの魔術史(21)

金本位制下で世界経済が繁栄を謳歌したのはなぜか?

野口悠紀雄
執筆者:野口悠紀雄 2017年10月19日
エリア: 北米 ヨーロッパ
(C)AFP=時事

 

 ゴールドラッシュがあったにもかかわらず、なぜインフレが起きなかったのか? この疑問に答える前に、金本位制についての基礎事項をいくつかおさらいしておこう。

 まず、金本位制には、金貨本位制と、金地金本位制がある。

「金貨本位制」は、金(きん)そのものを本位貨幣(基礎的な貨幣)とする制度だ。貨幣の価値は金の価値だ。そして、金貨の自由鋳造と自由融解を認める。だから、仮に金貨を発行した国が消滅してしまっても、金貨を金塊に変えればよいだけのことだ。

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執筆者プロフィール
野口悠紀雄 1940年東京生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省入省。1972年エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、現在、早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論。1992年に『バブルの経済学』(日本経済新聞社)で吉野作造賞。ミリオンセラーとなった『「超」整理法』(中公新書)ほか『戦後日本経済史』(新潮社)、『数字は武器になる』(同)、『ブロックチェーン革命』(日本経済新聞社)など著書多数。公式ホームページ『野口悠紀雄Online』【http://www.noguchi.co.jp
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