「反トランプ」で「再選不出馬」を決断したジェフ・フレイク上院議員

執筆者:足立正彦 2017年10月31日
エリア: 北米
共和党有力議員でありながら大統領に反旗を翻したコーカー氏(左)、フレイク氏(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 ドナルド・トランプ大統領と与党・共和党のジェフ・フレイク上院議員(アリゾナ州選出)の確執については、以前の拙稿でも取り上げた(「共和党の『反発』を招きかねないトランプ大統領の『フレイク上院議員攻撃』」2017年8月30日)。

 フレイク氏が10月24日、米議会上院本会議において行った演説で、「トランプ大統領就任後、共和党は変質してしまい、もはや支持することができない」と述べ、さらに、「トランプ氏の一連の行動は、民主主義にとって危険な存在である」と厳しく批判。現在の任期を全うして改選期を迎える2018年中間選挙には再選のための出馬をしない方針を明らかにし、大統領のホワイトハウスにおける存在そのものが国家に打撃を与えているとの見解を示した。大統領と対決するかたちでフレイク氏が不出馬を決断したことは、トランプ政権と共和党との亀裂の深さを示す展開として、与野党に大きな衝撃を与えている。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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