饗宴外交の舞台裏 (235)

「謙虚」「文学的教養」でマクロン仏大統領を支える「夫人人気」

これが公式スピーチのデビューだった(右端がブリジット夫人、『BBC NEWS』サイトより)

 

 エマニュエル・マクロン仏大統領の夫人ブリジットの人気が高い。労働市場改革や規制緩和などで同大統領の支持率が低迷する中、「夫人の人気は夫の支持率を下支えし、マクロン政権のよきイメージを作っている」と指摘されている。謙虚さと真摯さと文学的教養など、歴代の大統領夫人にない新鮮さが人気の秘密だ。

隠密行動ではないが……

 ブリジット夫人は12月4日、パリから南西150キロのロワール・エ・シェール県にあるボーバル動物園で、生後4カ月の雄のジャイアントパンダの命名祝賀式典に出席した。

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執筆者プロフィール
西川恵(にしかわめぐみ) 毎日新聞客員編集委員。日本交通文化協会常任理事。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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